導入事例

堅牢性と利便性を兼ね備える
ダブルホップを一つの製品で実現

静岡県御殿場市様では、セキュリティ強化を目的に約20年前にVDI方式による仮想化を実施。その後、三層分離において仮想端末内で仮想ブラウザを使うダブルホップ構成を構築したのち、仮想環境全体を「SKYDIV Desktop Client」に切り替えました。導入の効果について、企画戦略部 デジタル戦略課の杉山 健一郎 様と小田 勝之信 様、小林 裕基 様にお話を伺いました。

企画戦略部 デジタル戦略課 課長 杉山 健一郎 様企画戦略部
デジタル戦略課
課長
杉山 健一郎
企画戦略部 デジタル戦略課 情報政策・統計スタッフ 小田 勝之信 様企画戦略部
デジタル戦略課
情報政策・統計スタッフ
小田 勝之信
企画戦略部 デジタル戦略課 情報政策・統計スタッフ 小林 裕基 様企画戦略部
デジタル戦略課
情報政策・統計スタッフ
小林 裕基
ダブルホップ構成に素早く対応、国産のスピード感と安心感が決め手

当市は約20年前、PCの紛失・盗難リスクへの対策強化を目的に、当時主流だった海外製品を用いてVDI方式で業務端末を仮想化しました。その後、政府による三層分離の打ち出しに伴い、LGWAN接続系では引き続き仮想化した業務端末を利用しつつ、インターネット接続系では各課に1台の物理端末を整備し、共用することになりました。しかし、物理端末を利用するために移動や待ち時間が発生し、思いのほか業務効率が悪化してしまったため、インターネット接続系に別製品の仮想ブラウザを導入し、現在のダブルホップ構成を採用することになりました。

その後、更新時期が近づいたことを機に、それら製品が持つ為替リスクや日本語表記のわかりづらさを解消するため、国内製品を検討することに。まず、資産管理を効率化するため、以前教育委員会で導入していた「SKYSEA Client View(以下、SKYSEA)」を資産管理ツールとして検討することになり、シンクライアント製品は「SKYSEA」と親和性が高い「SKYDIV Desktop Client(以下、SKYDIV)」を候補として挙げました。Sky株式会社の担当者に「SKYDIV」一つでダブルホップ構成を実現できるか相談したところ、すぐに持ち帰って検討してくれ、対応できると回答をもらいました。これにより、既存の製品と「SKYDIV」で比較することになり、コスト面や使いやすさ、レスポンスの良さから「SKYDIV」を導入することに決めました。

【図1】

システム変更を意識することなく、多くの職員がすんなりと使えている

導入の決め手となった使いやすさについては、実際に利用してみてとても満足しています。国内製品なのでおかしな日本語表記はなく、画面構成もシンプルでわかりやすいです。また、自治体では定期的に人事異動が行われます。そのため、異なる部門からシステム管理業務を担当することも珍しくないため、初めてでもある程度は操作ができるわかりやすさは大変助かっています。さらに、サポートサイトが充実している点も外せません。各種ドキュメントが古いバージョンから整理して公開されており、こうした点はほかにはないサービスだと感じます。困ったことがあったとき、「Sky株式会社の担当者に聞くほどでも……」と思う内容は、サポートサイトを見ればだいたい解決できます。また、「SKYDIV」による仮想環境の実運用がスムーズに進んだことにも感動しました。実際に仮想環境を利用する職員からすれば、ログイン画面が少し変わっただけ。基幹業務にも影響する大きなシステム変更であるにもかかわらず、すんなりと使えているのは一見地味ですが相当すごいことだと感じます。

個別に行っていた1,000台分のインストール作業が一括で完了

「SKYSEA」の導入効果も強く実感しています。以前は資産情報の管理を手作業で行っていたため、更新漏れが発生し、「使えるはずのIPアドレスが使えなかった」ということもありました。現在は、IPアドレスの利用状況や端末情報などが自動で収集・更新され、常に最新の状態で管理できています。ソフトウェアのインストールに関しても、以前は物理端末を含む約1,000台の端末に対して、個別に遠隔で接続して作業していました。「SKYSEA」だと一括でインストールが行える上、日中でも職員の業務に支障を来さないようサイレントインストールができるため、とても便利です。資産管理における業務がとても効率化でき、限られたリソースのなかでも十分に対応できるようになりました。

そのほか、ヘルプデスク対応も効率化。電話のやりとりだとわかりづらかったトラブルの状況も、「リモート操作」機能を使って相手の画面を見ることですぐ把握できるようになりました。都度現地へ向かう必要もなくなり、対応にかかる時間も大幅に削減できました。

端末や各機器を徹底的に管理し、セキュリティをより強化させたい

セキュリティ強化やDXが求められるなか、IT担当者としては、インシデントを自動検知するEDRなどの活用に加え、自らも情報を収集し、分析や対策に講じることが重要だと感じます。その点で、Sky株式会社の商品はさまざまな情報を統合管理できるため、非常に使い勝手が良いです。今後は活用度をさらに高め、端末やネットワーク機器、ログなどを徹底的に管理し、セキュリティを強化していきたいと考えています。また、将来的に望むのは「SKYDIV」と「SKYSEA」の連携がさらに深まることです。特に、自治体における年次更新作業では、端末情報の大幅な更新が必要となるため、これらのツールが相互に情報をやりとりできるようになると、さらに使い勝手が向上すると思います。この連携をより一層強化してもらえることを期待しています。

静岡県御殿場市
静岡県御殿場市は、霊峰富士の東麓に位置する緑豊かな高原都市で、四季折々の美しい景観、潤いと安らぎを与えてくれる雄大な自然に囲まれて行うスポーツや自然散策、歴史探訪など、ひと味ちがった楽しみを味わうことができます。交通の要衝にあり首都圏に近く、集客力の高い施設や多様な観光資源を有し、観光交流客数は年間1,500万人を超えています。また、国からSDGs未来都市の選定を受けた本市は、優れた環境・景観と産業・経済が好循環し、すべての人にとって住みやすい持続可能なまちづくりを進めています。
(2025年6月取材 / 2025年10月掲載)
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