導入事例

大きな転換期だからこそ、
国内メーカーの柔軟な対応に期待

美浦村総務部 企画財政課の菅野 眞照 管財情報室長

茨城県美浦村は、2015年度に『自治体情報システム強靱性向上モデル』に基づき、個人番号利用事務系76台、LGWAN接続系190台のPCを整備。インターネット接続系は海外製のシンクライアントシステムで仮想化し、LGWAN接続系のPCから利用するネットワーク分離を実施。2020年度のシステム更新に伴い、シンクライアントシステム「SKYDIV Desktop Client」に入れ替えました。これらの整備の背景について、美浦村総務部 企画財政課長の菅野 眞照 様にお話を伺いました。

地方自治体の業務効率化と情報セキュリティについて、
宮城県利府町様茨城県美浦村様にお話しを伺いました。
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日常業務で使用するシステムに、最も重要なのは「安定性」

ネットワーク分離以前は、サーバーセグメントをファイアウォールなどで分割し、職員は1台のPCですべての業務を行っていました。2015年に総務省が「自治体情報システム強靱性向上モデル」で示した「三層の対策」を実現するため、海外製のシンクライアントシステムを導入。インターネット接続系のPCをSBC方式で仮想化し、LGWAN接続系のPCから接続して、ブラウザやOffice系のソフトウェアを利用してきました。なお、基幹業務を行う個人番号利用事務系のPC76台は、ネットワークも物理的に分離しています。

当初は、インターネットに接続できるPCを別途用意することも考えたのですが、1名の職員が最大3台のPCを使用するという環境は、導入費用やメンテナンスに掛かるコスト、デスクスペースなどを考慮すると、現実的ではありませんでした。インターネット接続系のPCを部署ごとに共用するということも検討しましたが、国などの公開資料のダウンロードや情報収集など、業務でインターネットを使う機会は年々増えており、共用のPCでは思うように使えない不便さが残ります。また、物理ネットワークの維持管理には、端末数の多少にかかわらず一定以上のコストが必要になります。ですから、業務効率とコストの両面を考慮して、インターネット接続系を仮想化し、LGWAN接続系のPCから使用するという運用が、当村にとって最も現実的な選択でした。

日常業務で使用するシステムで、最も大切なのは安定性です。しかし、当時導入した海外製品ではたびたび問題が発生してしまい、業務が滞ることもあったことから、インターネット接続系のシステム更新のタイミングで、シンクライアントシステムの入れ替えを検討することにしました。

「SKYSEA Client View」のメーカーだという信頼感も、
商品選定に影響したのは確かです。

ユーザーの実情や要望を知る国内メーカーの商品であること

システムの選定においては、国内メーカーの商品であることを重視しました。それは、国内で十分なサポートが受けられることが、揺るがない必須条件だと感じていたからです。システムを運用していると何らかの不具合があります。もちろん、根本的な問題を引き起こすような不具合はあってはなりませんが、少し表示が崩れてしまうといった軽微な不具合はつきものです。実際に「SKYDIV Desktop Client」を試験導入した際も、軽微な不具合が発覚しました。そのとき、ベンダーを通じてSky株式会社のシステムサポートの担当者に連絡を入れると、すぐに対応し、短期間のうちに不具合を改修してくれました。以前使用していた製品は、開発元が海外にあるため、こうした迅速な対応はなかなか望めませんでした。

また、機能的にも評価したポイントがあります。それはクリップボードで文字列をコピー&ペーストできることです。自治体の業務は自分たちだけでは完結しません。必ず、国や県と連動するため、LGWANを通じて国や県からさまざまな文書が送られてきます。それらには、公表されたガイドラインや国の指針などを閲覧するためのURLなどが記載されていることが多いのですが、LGWANを利用している物理PCでコピーしたURLを、インターネットが閲覧できる仮想環境にペーストできなければ、参照先のURLを手入力しなければいけません。

小さなことですが、日常業務で頻繁に行う操作なだけに手間をかけず行えることが大事で、こうした細かな部分こそが「使いやすさ」を決めるのだと思います。これは、当村でも導入している「SKYSEA Client View」と同じく、エンドユーザーの要望をよく聞いて開発しているのだろうと感じるところです。「SKYDIV Desktop Client」は、まだ発売から間もないシステムですが、「SKYSEA Client View」を長年使用してきたなかで感じているメーカーへの信頼感も、選定に影響したのは確かです。

LGWAN接続系のPC

住民に近い基礎自治体がテレワークを実現するために必要なこと

実稼働を開始した2020年は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、さまざまな変化が起きています。民間企業においてはテレワークの普及が急速に進み、茨城県庁でもテレワークに取り組んでいると聞いています。しかし、私どものような行政の足腰を担う基礎自治体が扱う情報は、民間企業や県などが扱う情報とは異質なものです。当然、住民基本台帳の情報など、機微な個人情報は物理的に分離して取り扱っていますが、LGWAN接続系の中でも執行管理の支払いデータなどの情報を扱っています。この実態を考えると、安易に業務に使用するためのPCを持ち出して、自宅でテレワークを行うというわけにはいきません。

2020年5月、総務省から「自治体情報セキュリティ対策の見直しについて」が公表され、「三層の対策」の効果や課題を踏まえた見直しが行われる予定です。今後はそれらの動向を注視し、対応を検討していきたいと思います。今はまさに転換の渦中にあり、当村としても、「テレワークをしない」というスタンスではなく、どう対策すれば社会的な理解を得て実現できるのかを、真剣に考えていかなければならないと感じています。

そういう意味で、Sky株式会社という国や自治体の動向をよく理解し、エンドユーザーの声を大切にする国内メーカーのシステムを導入したことは、今後の変化に対して、実態に合わせながら対応していくためにも、大きなプラスだったのではないかと感じています。

茨城県美浦村

茨城県南部に位置し、日本で2番目に大きな湖である霞ヶ浦の南岸に面する美浦村は、縄文時代の国指定史跡で、日本考古学の原点とも呼ばれる「陸平貝塚」がある自然と歴史が豊かな村です。村内に、競走馬の里として名高い、日本中央競馬会(JRA)の「美浦トレーニング・センター」があることでも知られています。

(2020年6月取材 / 2020年9月掲載)

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